令和5年6月定例県議会 一般質問(令和5年6月26日)


<質問項目>


1.ヤード等対策の強化について

2.青少年問題について

3.闇バイト対策について

4.港湾問題について

5.道路問題について

6.河川等の管理について

7.文書館について

8.動物愛護について

9.HUAWEIについて

10.その他

<インターネット中継>


中村みのる一般質問予算委員会質疑録画中継



<議事録>


令和5年6月26日(月曜日)

 質疑並びに一般質問

 

○議長(伊藤昌弘君) 日程第1、議案第1号ないし第9号、報告第1号ないし第16号を一括議題とし、これより質疑並びに一般質問を行います。

 

 順次発言を許します。通告順により中村実君。

 

 (中村 実君登壇、拍手)

 

○中村 実君 船橋市選出、自由民主党の中村実でございます。本日登壇の機会をいただきました会派の先輩、同僚各位に感謝いたしております。

 

 通告に従い質問を行います。

 

 初めに、ヤード等対策の強化について質問します。

 

 県では、県政が抱える行政課題に的確に対応するため、また、限られた人的資源を重点配置し効率的な業務執行を行うため、毎年度組織の見直しを行っていると聞いております。近年では、使用済みの金属やプラスチックを保管する金属スクラップヤード等が県内に多数確認され、その一部において県民の生活の安全などが脅かされる事態が生じており、社会的な問題となっております。さきの我が党の代表質問において、金属スクラップヤード等を規制する条例の制定に関して進捗状況を質問したところ、制定に向けて必要な手続を速やかに進めているとの前向きな答弁がありました。また、本県は首都圏に位置し、道路網や港湾が整備されており、地形が平たんで谷津が多いことなどから、残土や再生土による埋立てなどを行っている事業場や、自動車部品などを保管する自動車ヤードが数多く確認されております。これまでも本県では、残土や再生土による埋立てなどを行う事業場に対して、県残土条例や再生土条例を制定し、適正な事業実施等を指導してきました。また、自動車ヤードに対しても、自動車リサイクル法に基づく指導や自動車ヤード条例を制定し、是正等の対策を講じてきたところであります。このような中、令和5年度の組織の見直しにおいて、各種ヤードや残土等の対策を強化するため、環境生活部にヤード・残土対策課が新設されたところであります。

 

 そこで2点伺います。

 

 組織を新設した狙いは何か。

 

 この組織でどのような取組を行っていくのか。

 

 続いて、青少年問題について質問します。

 

 かつて青少年問題といえば、飲酒、喫煙、校内暴力、家庭内暴力など、いわゆる不良と呼ばれる子供たちの問題がクローズアップされていたわけですが、時代が移ろい令和の世の中になりますと、児童虐待、ひきこもり、ヤングケアラー、貧困、自殺など、青少年問題も大きくさま変わりしています。また、スマートフォン等の普及により、青少年がインターネットを介して事件に巻き込まれる例が増えており、いわゆる自画撮り被害の被害者となる例や、あるいはその逆に、アルバイト先での不適切な行為をSNSに投稿して企業イメージを悪化させる加害者となる例などが見受けられます。また、最近ではSNS上で一般的なアルバイトの募集のように見せかけて、応募してきたお互い見ず知らずの若者に犯罪行為を行わせる闇バイト問題も大きな社会問題となっており、早急な対応が求められています。

 

 こうした多種多様な青少年問題に対応するため、国では、教育、福祉、保健、医療、雇用など、様々な分野の子供・若者育成支援施策を総合的に推進するため、平成22年4月から子ども・若者育成支援推進法、いわゆる子若法を施行し、都道府県に対しては国が策定する大綱を勘案して、区域内における子供・若者育成支援についての計画を策定するよう努力義務を課したところであります。

 

 これを受け、平成24年度に子若法に基づく法定計画として千葉県青少年総合プランを策定し、以後、平成27年度に第2次プラン、平成30年度に第3次プランを策定し、子供・若者施策を総合的かつ計画的に推進してきたところですが、第3次プランが計画の最終年度を迎えた本年3月、令和5年度から9年度までの5年間を計画期間とする第4次千葉県青少年総合プランを策定したと伺っております。県が部局横断的に青少年問題に取り組んでいく上で、この第4次プランは大変重要な計画であると思いますので、その内容と、計画に基づく今後の取組について伺いたいと思います。

 

 そこで、2点質問いたします。

 

 第4次千葉県青少年総合プランの内容はどのようなものか。

 

 第4次プランに基づき、今後、青少年健全育成にどのように取り組んでいくのか。

 

 次に、闇バイト対策について質問いたします。

 

 最近、海外に拠点を置く犯罪者グループによる電話de詐欺事件や、白昼堂々と敢行された高級腕時計店における強盗事件など、凶悪な事件が全国的に発生しています。報道によると、これらの事件では闇バイト、即日即金などの文言を用い、SNS上で実行犯を募集しているとのことであります。私も先日、ツイッターで闇バイトと検索してみたところ、犯罪の実行犯の募集と思われるような書き込みを多数発見しました。このような状況を踏まえ、政府は令和5年3月17日に犯罪対策閣僚会議を開き、SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プランを決定しました。この緊急対策プランを受け、県警をはじめとする関係部局が各種対策を推進していることと思います。

 

 同プランでは、対策の柱として実行犯を生まないための対策が掲げられているところでありますが、SNS上における闇バイト等情報に対する直接的な対策が極めて重要であると考えます。また、この闇バイトに関連する事件では、SNS等の利用を通じて多くの少年が闇バイト等の情報を入手し、事の重大性を認識することなく、アルバイト感覚で電話de詐欺等の犯罪に加担して警察に検挙されていると聞いております。

 

 こうした現状から少年たちを守るためには、学校等の関係機関と連携し、防犯教室や非行防止教室等の場を利用して、SNS等を用いた犯罪の発生状況、少年を犯行に誘い込む手口等について積極的に情報発信するとともに、少年たちに向けて分かりやすく作成した資料を用いて広報啓発活動を行うなど、少年を犯罪に加担させないための対策が必要であると考えます。

 

 そこで2点質問いたします。

 

 SNSを利用して犯罪の実行犯を募集する、いわゆる闇バイトの書き込みについて、県警ではどのような対策を実施しているのか。

 

 少年を闇バイト等の犯罪に加担させないために、県警ではどのような対策を実施しているのか。

 

 次に、港湾問題について質問します。

 

 船橋市の中心市街地は、都市化の進展により多くの企業が立地し、人口が集積するとともに、市役所や消防本部などの重要な公的施設や鉄道や主要道路などの交通施設がゼロメートル地帯に集まっております。これらを高潮や津波等による災害から守る海岸保全施設は非常に重要であります。船橋地区の護岸や水門、排水機場などの海岸保全施設の多くは昭和40年代に建設され、既に50年以上が経過し老朽化が進行しているほか、大規模地震に対する耐震性能を満足していない施設もあると聞いております。

 

 このような中、日の出地先から浜町地先の約2キロメートル区間の水門、排水機場の耐震改修や護岸のかさ上げは高度な技術を要する大規模な事業であり、国による整備が必要であることから、私も所属する船橋地区海岸保全施設耐震化促進協議会を通じて、国へ直轄事業として採用されるよう要望活動を行ってきました。関係者の御尽力もあり、国による事業として新規採択されたことは記憶に新しいところであります。今年の3月4日には着工式典が開かれました。いよいよ始まると期待しております。

 

 しかしながら、船橋地区の整備が必要な海岸保全施設は、直轄事業区間だけではありません。直轄事業区間より西側の西浦地先から日の出地先においては、県が護岸の耐震化や水門、排水機場の設備更新を進めてきました。これまで県が行ってきた海岸事業の継続も非常に重要であります。直轄事業の促進と県事業の継続、この2つが両輪となり船橋地区の海岸事業が進むことが大変重要であり、住民の安全・安心が確保されるよう、一日も早く完成することを望みます。

 

 そこで伺います。千葉港海岸船橋地区における海岸事業の進捗状況はどうか。

 

 次に、道路問題について質問します。

 

 まず、県道千葉鎌ケ谷松戸線の船橋市咲が丘付近の歩道改修についてであります。

 

 県道千葉鎌ケ谷松戸線は、千葉市の沿岸部を起点とし、市街化が進む船橋市と鎌ケ谷市、松戸市を結ぶ主要道路であります。このうち船橋市咲が丘地先は、新京成線の二和向台駅に近く、また、住宅や店舗が密集していることから、通勤や買物などで歩行者の多い地域であります。しかしながら、歩道内に設置された側溝蓋が老朽化のためがたつきが生じており、歩きづらい状況となっております。このため、県当局では歩道の改修工事に取り組んできており、私からも度々定例県議会において取り上げ、その進捗状況を確認させていただいておりました。直近の答弁では、当初計画していた改修延長は完了まで間近であったと認識しておりますが、改めて区間の改修予定について確認したいと思います。また、地元からも改修された箇所は非常に歩きやすくなったとの声が上がっていることから、今後のさらなる改修も期待されているところであります。

 

 そこで伺います。県道千葉鎌ケ谷松戸線船橋市咲が丘地先の歩道改修の進捗状況と今後の方針はどうか。

 

 続いて、都市計画道路本郷町古作町線について伺います。

 

 この道路は、船橋市湾岸部の京葉道路原木インターチェンジから国道14号と交差し、市川市境の県道市川印西線に至る船橋市内を南北に結ぶ重要な路線であり、交通量も多く、国道14号の中山競馬場入口交差点では、松戸方面から東京方面に向かう右折待ちの車両が直進車両の走行を阻害し、渋滞が発生している状況であります。このため、県において同交差点を含む区間について都市計画道路の整備を進められており、交差点改良による渋滞の緩和、道路拡幅による歩行者の安全確保の観点からも、本工事の完成が期待されるところであります。現在、交差点において工事が進められ、進捗が目に見えてくるようになり、地元の関心も高まってきております。

 

 そこで伺います。都市計画道路本郷町古作町線の進捗状況はどうか。

 

 次に、河川の管理についてであります。

 

 近年、地球温暖化が進行しており、この影響により大雨や短時間強雨といった異常気象が激甚化、頻発化しております。こうした気候変動により、世界中で洪水や土砂災害のリスクが高まっており、我が国、そして本県においても例外ではない状況であります。最近では、6月2日から3日昼過ぎにかけて本州付近に停滞した梅雨前線と台風2号の影響により、本県においても激しい雨が降ったところがありました。気象庁のデータによると、今回の大雨で1時間降水量が県内で最も多かったのは、船橋市の47.5ミリメートルでありました。船橋市内では、床上、床下の浸水被害も数件発生しました。

 

 船橋市は、昭和の時代から大雨や台風による浸水被害が多く、昭和40年代から50年代にかけては1,000件を超す床上・床下浸水の被害が発生したこともありました。特に被害がひどかった二級河川海老川水系において、当時の市長が地元とともに国や県へ陳情を重ね、河川激甚災害対策特別緊急事業が採択されました。これにより、昭和60年代から平成の初期にかけて、海老川の河道の拡幅や、長津川の時間雨量50ミリメートル対応の整備が行われ、浸水被害が大きく減少してきました。しかしながら、平成25年の台風26号では235件の床上・床下浸水が発生するなど、台風などの大雨により、いまだに度々浸水被害が発生している状況であります。

 

 船橋市の海老川上流地区では、現在、組合施行の土地区画整理事業が進められております。船橋市では、土地区画整理事業に対する支援を行っているほか、この事業区域内に船橋市立医療センターを移転建て替えすること及び東葉高速鉄道の新駅を誘致することが予定されております。この土地区画整理事業に併せて、千葉県では事業区域内において飯山満川の付け替え、河道を拡幅する改修が予定されています。

 

 令和4年1月18日に開催された第195回千葉県都市計画審議会にて、海老川上流地区の区域区分の変更について可決された際、土地区画整理事業による海老川流域の治水への影響に関する検討を続け、住民に対し御理解いただけるよう、丁寧に説明を重ねることという意見が付されました。これを受け、船橋市は令和元年に県が公表した海老川水系洪水浸水想定区域図を作成する際に実施したシミュレーションの条件に、当該土地区画整理事業に加え、同事業によるまちづくりがおおむね完了する頃までに実施が見込まれることが県から示された、海老川下流部の河道掘削及び海老川調節池の暫定掘削を反映した浸水シミュレーションを実施いたしました。この結果については、住民説明会等を通して船橋市から船橋市民の皆様に対して説明されてきました。

 

 これらの経緯、現状を踏まえると、海老川水系の水害を防止、軽減するためには、県の河川整備計画において計画されている海老川調節池の整備及び海老川と飯山満川の河道改修等の抜本的な治水対策を実施する必要がありますが、まずは、緊急的な対策として、海老川下流部の河道掘削及び海老川調節池の暫定掘削を早急に実施することが不可欠であります。

 

 そこで、海老川本川について伺いますが、海老川河道掘削の現状はどうか。

 

 次に、文書館についてであります。

 

 行政の日々の仕事の記録こそ歴史と、私は常々感じております。起案者が粛々と淡々と記した公文書が、千葉県の歴史をひもとこうとする者にとって重大な史料ともなり得るからこそ、公文書の取扱いには慎重でなければなりません。

 

 公文書の保存年限はいずれ来るものであります。震災当時に起案された公文書の保存年限もそうでありますが、ここ4年近くの奮闘が記録された公文書の保存年限も、あっという間に来てしまうものと思います。膨大な公文書の中から保存すべきものをどのように区別するか。その重大な役割を担うのが文書館であり、歴史公文書判定アドバイザーであります。

 

 そこで伺います。文書館における歴史公文書の判定はどのように行っているのか。また、令和4年度の歴史公文書、廃棄文書の件数はどうか。

 

 次に、動物愛護についてであります。

 

 殺処分ゼロを目指して奔走し、力を尽くしておられる方々には、日々深く感謝いたしながら、深甚なる敬意を表しております。6月17日には動物愛護センター東葛飾支所において、県と協力ボランティア団体の方々が合同で譲渡会を開催されました。合同での譲渡会とは、私の記憶する範囲ではこれまでなかったのではと思われます。同じ目標に向かっては、ボランティア団体との連携は重要であります。特に、行政にとっては前例がないような事例については、先行して取り組んでいる団体との積極的な連携が求められます。2月27日の予算委員会においては時間切れとなりましたので、本日改めて連携の重要性について伺います。

 

 多頭飼育崩壊から猫を救出するために、そして地域猫活動の支援に、移動手術車を活用して不妊手術を行っている県内の団体については、健康福祉部もその担う役割の重要性を認識していることと思います。その一方で、先駆的な取組の例が全国的にも少ないこともあり、前例主義にとらわれがちな地方公共団体がまだまだ少なくないように思えてなりません。後ろ向きな姿勢により、公共の利益の増進が阻まれてしまうようなことはあってはなりません。

 

 そこで伺います。不妊手術を実施する移動手術車の重要性について、県はどのように認識しているのか。

 

 続きまして、ファーウェイについてであります。

 

 先週21日、ウォールストリートジャーナル電子版は、ファーウェイの従業員らが、中国がキューバに置いた情報収集のためのスパイ施設に出入りしていると報じました。白井市、八千代市との境にも近い船橋市内にあるファーウェイの研究所。ファーウェイの研究所が市内にあること、ファーウェイ社が立地企業補助金を受けたこと自体を知らない方、そしてファーウェイ社がどのような会社であるかを知らない方も少なくはありません。

 

 そこで伺います。ファーウェイ社について、令和4年度の事業状況報告に対する実地確認の内容はどうか。

 

 以上で1回目の質問といたします。知事はじめ執行部の皆様には、明快で前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)

 

○議長(伊藤昌弘君) 中村実君の質問に対する当局の答弁を求めます。知事熊谷俊人君。

 

 (知事熊谷俊人君登壇)

 

○知事(熊谷俊人君) 自民党の中村実議員の御質問にお答えをいたします。

 

 まず、ヤード等対策の強化についてお答えをいたします。

 

 組織の新設についての御質問ですが、千葉県は首都圏に位置し、地形が平たんで谷津が多いことや道路網の整備状況などから、他県と比べて金属スクラップヤードや自動車ヤード、残土埋立場が多く存在いたします。県では、これらの施設の不適切な運営による環境の悪化などを防止するため、全国初の残土条例や自動車ヤード条例を制定し対策をしてきたところですが、今後も不適正事例への対応が必要となっています。また、騒音や高積みされた保管物が崩落するおそれ等が発生している金属スクラップヤードなどに対して改善指導を行ってきましたが、現状での対策に限界があったため、国や他県に先駆けて金属スクラップヤードなどを規制する新たな条例を制定することといたしました。これらを踏まえ、金属スクラップヤード、自動車ヤードや残土等による埋立てなどへの対策に関する業務執行体制の強化を図るため、環境生活部にヤード・残土対策課を新設することとしたものであります。

 

 次に、青少年問題についてお答えをいたします。

 

 第4次青少年総合プランに基づく今後の取組に関する御質問ですが、県では、多様化、複雑化する青少年問題に的確に対応し、社会全体で子供、若者の成長を支える社会づくりに取り組むため、第4次千葉県青少年総合プランを推進しているところです。その推進に当たっては、有識者と青少年育成団体の代表等で構成をされた千葉県青少年問題協議会において、専門的な見地から幅広く意見や助言をいただくとともに、市町村、青少年育成団体、市民活動団体、企業等との連携、協力を図り、各種施策に取り組むこととしています。県としては、第4次プランに掲げた施策を着実に推進することで、次代を担う子供、若者の健やかな成長と社会的自立の実現に取り組んでまいります。

 

 私からは以上であります。他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。

 

○議長(伊藤昌弘君) 総務部長鎌形悦弘君。

 

 (説明者鎌形悦弘君登壇)

 

○説明者(鎌形悦弘君) 私からは文書館での歴史公文書の判定やその件数に関する御質問にお答えいたします。

 

 県では、外部の専門家を歴史公文書判定アドバイザーとして文書館に配置し、専門的見地からの意見をいただきながら歴史公文書の判定を行っており、必要に応じて各担当課に聞き取りを行い、文書の現物を確認しております。令和3年度で保存期間が満了した簿冊2万5,659冊については、令和4年度末現在で392冊を歴史公文書として判定し、残りの2万5,267冊を廃棄することといたしました。今後とも、歴史公文書判定アドバイザーの知見を活用しながら、歴史公文書が適正に保存されるよう取り組んでまいります。

 

 以上でございます。

 

○議長(伊藤昌弘君) 保健医療担当部長井口豪君。

 

 (説明者井口 豪君登壇)

 

○説明者(井口 豪君) 私からは移動手術車についてお答え申し上げます。

 

 収容動物の譲渡、適正飼養の周知、災害時の対応など、各種のボランティア活動がある中で、当該事例は新たな活動の1つであると考えております。愛玩動物に関する問題の解決において、関係機関だけでなくボランティア等との連携は非常に重要であり、県では、多様な関係者と協力しながら柔軟に対応しています。今後も、当該団体の活動も含め、ボランティアが行う様々な取組について注視し、情報収集に努めてまいります。

 

 以上でございます。

 

○議長(伊藤昌弘君) 環境生活部長井上容子君。

 

 (説明者井上容子君登壇)

 

○説明者(井上容子君) 私からはヤード等対策の強化のうち、新設の組織での取組についての御質問にお答えいたします。

 

 金属スクラップヤードなどを規制する条例の制定をできるだけ速やかに進め、当該条例に基づき不適切なヤードの運営を行う事業者に対する指導を行っていくことで、環境悪化の防止と適正な資源リサイクルの取組を推進してまいります。また、今回の体制強化により不法自動車ヤードや不適正な残土等による埋立てなどに対しては、厳正な監視による不適正事案の未然防止や、是正指導による早期対応などに努めてまいります。

 

 今後とも、県民の安全安心を確保するため、市町村などの関係機関と連携の上、ヤード対策、残土・再生土対策に取り組んでまいります。

 

 次に、青少年問題のうち、青少年総合プランの内容に関する御質問についてお答えいたします。

 

 青少年問題は多様化、複雑化していることから、第4次青少年総合プランでは、社会全体の環境の変化と課題を整理するとともに、家庭、学校などの子供、若者が過ごす場ごとの具体的な変化と課題についても明確化しました。その上で、「社会のみんなで成長を支え、子ども・若者一人ひとりの可能性を広げる千葉」を目指す姿として新たに設定し、県民、市町村、青少年育成団体などとプラン全体を包括する目標を共有し、課題に対する取組を推進することとしております。

 

 また、新たな施策の柱として、「創造的な未来を切り拓く子ども・若者の応援」を加え、起業家精神を有する人材の育成、次世代芸術家の応援、様々な分野で担い手となる若者の応援など、新たな発想で果敢に挑戦していく人材の育成や支援をすることとしております。

 

 以上でございます。

 

○議長(伊藤昌弘君) 商工労働部長野村宗作君。

 

 (説明者野村宗作君登壇)

 

○説明者(野村宗作君) 私からはファーウェイ社に対する実地確認についての御質問にお答えします。

 

 県では、立地企業補助金を交付した企業の操業状況や雇用人数を確認するため、毎年度報告書の提出を求め、必要に応じ現地に赴き実態の聞き取りなどを行っております。補助金の交付企業であるファーウェイ社については、本年5月に船橋市の研究所に出向いて、報告内容に問題がないことの確認を行ったところです。このうち雇用の状況については、従業員数は77名、県内在住者は61名、いずれも昨年に比べて11名増加しております。なお、中国、シンガポールなど外国籍の方もいらっしゃると聞いております。

 

 以上でございます。

 

○議長(伊藤昌弘君) 県土整備部長池口正晃君。

 

 (説明者池口正晃君登壇)

 

○説明者(池口正晃君) 私からは、まず、千葉港海岸船橋地区の海岸事業についての御質問にお答えします。

 

 船橋地区では、これまで県により海岸保全施設の整備を行ってきましたが、昨年度から日の出地先から浜町地先において、国の直轄事業による整備が始まったところであり、日の出胸壁のかさ上げ工事等に着手したと聞いております。一方、県では今年度栄水門に接続する取付け護岸の耐震工事を行うとともに、西浦排水機場のポンプ用エンジン更新工事を予定しております。今後も国の直轄事業に協力するとともに、県事業を着実に進め、船橋地区の海岸保全施設の整備に努めてまいります。

 

 次に、県道千葉鎌ケ谷松戸線の歩道改修についての御質問ですが、当該路線の船橋市咲が丘地先では、歩道内に設置された側溝蓋の老朽化により段差が生じ、歩きにくい状況となっています。このため、二和向台駅入口交差点付近1キロメートル区間の北側歩道において、側溝の暗渠化による段差の解消を進めており、これまでに約860メートルが完了し、今年度は残る区間について実施する予定です。今後の改修箇所については地元市と調整しながら検討してまいります。

 

 次に、都市計画道路本郷町古作町線についての御質問ですが、本郷町古作町線は、船橋市西船地先の0.5キロメートル区間で歩道整備や交差点改良等を行っており、これまでに中山競馬場側の0.3キロメートルを供用しています。残る0.2キロメートルの区間では、国道14号中山競馬場入口交差点において渋滞を緩和させるため、今月に右折レーンを設置したところであり、引き続き残る歩道の整備を進めてまいります。

 

 最後に、海老川の河道掘削の現状に関する御質問ですが、海老川については、河口から八栄橋までの2,670メートル区間において、河道改修や海老川調節池の整備を行っているところです。河道改修については、河口から長津川合流点までの区間で河道の掘削を実施することとしており、現在、令和6年度の着手に向けて掘削土の処分方法を決めるための調査等を行うとともに、関係機関と協議を進めているところです。

 

 以上でございます。

 

○議長(伊藤昌弘君) 警察本部長田中俊恵君。

 

 (説明者田中俊恵君登壇)

 

○説明者(田中俊恵君) 私からは闇バイト対策について2問お答えいたします。

 

 まず、闇バイトの書き込みへの対策についての御質問ですが、県警では、SNS上の犯罪の実行犯を募集する書き込みについて、サイバーパトロールなどにより把握に努め、直接警告等を行っています。具体的には、書き込みの多くがツイッター上で行われていることを踏まえ、ツイッター上に県警公式アカウントを開設し、犯罪の実行犯を募集する書き込みに対して警告メッセージを送信しており、令和5年は5月末現在で約360件の個別警告を実施しています。また、闇バイト等の隠語を用いて検索した場合に、検索結果画面に警告メッセージを表示する注意喚起の広報も実施しています。さらに、サイバーパトロールを行う民間ボランティア、千葉県警察サイバーウォッチャーの協力を得て、発見した闇バイト等情報について警察への通報を依頼するなど、官民一体となった対策も推進しています。引き続き、国が決定した緊急対策プランに基づき、闇バイト等情報の排除に向けた対策を推進してまいります。

 

 続いて、少年を闇バイト等の犯罪に加担させないための対策についての御質問ですが、県警では、少年の規範意識の向上や犯罪被害等の未然防止を目的として、学校関係者の理解と協力を得ながら、少年補導専門員などの警察職員を学校に派遣し、児童生徒を対象とした非行防止教室やネット安全教室を実施しています。また、少年に人気のあるお笑い芸人を起用した啓発動画を制作し非行防止教室などで活用しているほか、県警ホームページ及びユーチューブ県警公式チャンネルで配信するなど、少年の目線に合わせた広報啓発活動を推進しています。今後も、学校等の関係機関と緊密に連携しつつ、少年が闇バイト等情報により重大な犯罪に加担しないよう、広報啓発に努めてまいります。

 

 私からは以上です。

 

○議長(伊藤昌弘君) 中村実君。

 

○中村 実君 知事はじめ執行部の皆様には、御丁寧な御答弁ありがとうございました。それでは、何点か再質問と要望をいたします。

 

 初めに、ヤード等対策の強化についてであります。県が新たに課を設置して、金属スクラップヤード等や自動車ヤード、残土などの適正化に向けた取組を強化していることは分かりました。不法自動車ヤードや不適正な残土等の埋立てなどを解消するとともに、金属スクラップヤード等を規制する条例を早期に制定されるよう要望いたします。

 

 次に、青少年問題についてであります。青少年は、これからの千葉県、日本を支える大切な宝であり、全ての青少年が幸せに暮らしていけるよう、家庭、学校、地域など、社会全体で支えていく必要があります。国においても、この4月に発足したこども家庭庁において、引き続き青少年の安全で安心な社会環境の整備に取り組んでいくとしています。

 

 県には、プランに基づき市町村や青少年育成団体などと連携を図りながら、県民総がかりで青少年問題に取り組まれますよう要望いたします。

 

 次に、闇バイト対策についてであります。県警では、闇バイトについて様々な対策を推進していることが分かりました。今後も、引き続きSNS上における犯罪の実行犯を募集する書き込みへの対策を強力に推進するとともに、学校等の関係機関と連携し、少年自らが犯罪への加担を踏みとどまることができるような、少年の心に響く広報啓発に努めていただくよう要望いたします。

 

 次に、港湾問題についてであります。海岸保全施設の整備に努めていることがよく分かりました。引き続き、国と県でしっかり連携していただき、一日でも早く完成するよう要望いたします。

 

 次に、道路問題であります。順調に進捗していることが確認でき安心いたしました。今後の改修についても、ぜひとも前向きに検討くださいますよう要望いたします。

 

 また、都市計画道路本郷町古作町線の中山競馬場入口交差点において、右折レーンを設置していただきありがとうございました。多くの方が、供用されて、その利便性を体感されておられます。引き続き、早期事業の完成に向け事業を進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。

 

 次の海老川河道掘削については再質問いたします。海老川の河道掘削が令和6年度から着手できるよう準備されているということなので、そこは着実に進めていただきたいと思います。また、海老川上流地区土地区画整理事業のまちづくりがおおむね完了するのは令和16年頃と聞いていますので、この時期に合わせて海老川水系の治水対策を進める必要があります。

 

 そこで伺いますが、海老川調節池の暫定掘削について、令和4年度までの進捗状況と今後の予定はどうなっているのか。

 

 また、海老川の河道掘削及び海老川調節池の暫定掘削は、区画整理事業のまちづくりが完了する見込みの令和16年頃までには着実に実施されるのか。

 

 猫の不妊手術を行う移動手術車の活動状況についてであります。県としては、固定観念にとらわれることなく、一層の理解、認識を深め、同じ目標へ連携して進まれるよう強く要望いたします。

 

 以上で2回目の質問及び要望といたします。

 

○議長(伊藤昌弘君) 県土整備部長池口正晃君。

 

○説明者(池口正晃君) 海老川についての御質問ですが、海老川調節池では、令和4年度までに約7万立方メートルの暫定掘削を実施したところであり、今後も用地取得に努め、用地が取得できた箇所について3万5,000立方メートル以上の掘削を実施する予定です。また、河道掘削及び調節池の暫定掘削については、令和16年頃までに実施できる見込みとなっています。

 

 以上でございます。

 

○議長(伊藤昌弘君) 中村実君。

 

○中村 実君 御答弁ありがとうございました。最後に要望させていただきます。

 

 海老川の河道掘削及び海老川調節池の暫定掘削については、必要な工程を示した上で着実に実施していただくことを要望いたします。長期的には抜本的な治水対策の要となる海老川調節池の整備を実現することを要望いたします。

 

 また、飯山満川については、飯山満地区土地区画整理事業と海老川上流地区土地区画整理事業に併せた着実な整備を併せて要望します。

 

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。